
勉強が苦手な子、どう育てる?基礎学力の重要性と効果的なアプローチ
基礎学力こそが学力向上の鍵
「うちの子、勉強が苦手みたい…どうやったら基礎学力をしっかり身につけられるんだろう?」そんな悩みを抱えている親御さんは少なくありません。
学力向上の鍵となるのが基礎学力の定着です。基礎学力は全ての学びの出発点です。最近では、若者の学習意欲や実践応用力の低下が問題視されており、応用力を養う学習スタイルが求められるようになっています。しかし、基礎がしっかりしていなければ、応用力を発揮することも難しくなります。 スポーツに例えてみましょう。準備運動やウォーミングアップをせずに実践的な練習や試合に挑む選手はいないはずです。たとえプロの選手であっても、基礎トレーニングを欠かさない理由は、自分の能力を最大限に発揮するためです。 実際にイチロー選手は、強いチームの条件として「確実にこなさないといけないプレイを確実にこなせるチーム」と話しています。
同じトレーニングを淡々と繰り返すことで確実に自分のものとし、いつでもどんな状況でも発揮できるようにするのです。 学習においても同様に、基礎学力があって初めて、学んだことを確実に活かすことができるのです。
今回の記事では、基礎学力の重要性を理解し、それを確実に育てるための方法について具体的にご紹介します。
基礎学力の役割
基礎学力とは、読解力、計算力、書く力など、あらゆる学習の基礎となるスキルです。これらのスキルは、複雑な知識や専門的な能力を習得するために不可欠です。基礎学力がしっかりと身についていれば、他の教科の理解も深まり、学習全体に大きな影響を与えます。 例えば算数では、小学校1年生で学習するたし算が理解できないと、2年生で学ぶかけ算を理解できません。同様に、2年生のかけ算九九が理解できなければ、桁数が増えた計算や、小数・分数の計算、わり算の理解も難しいでしょう。 また、理解したと言ってもその理解度の深さも重要です。
例えば、かけ算九九を覚えたという子でも、それがたどたどしいものであったらどうでしょう。
3年生になって大きな数のかけ算を筆算で行う際、1桁ずつ計算することを繰り返します。その1つ1つの計算に時間を要していたら、問題を解くのにとても苦労してしまいます。 このように、基礎学力は確実に理解することと、自在に使いこなせることの両方が重要なのです。 では、この基礎学力を伸ばすにはどのようなことが大切でしょうか。 基礎学力の伸ばし方
①学習を習慣化する
基礎学力を身に付けるためには、基礎的な問題を繰り返し行う継続的な学習が不可欠です。そのため、毎日決まった時間に勉強をする習慣を身に付けさせましょう。 最初は短い時間だけでもかまいません。宿題に加えて読書の時間をプラスする、日記を書くようにする、など無理なく毎日継続することが重要です。
毎日コツコツ勉強を続けることで、基礎学力を積み上げていけます。 ただし、学習を習慣化するといってもそう簡単な話ではないでしょう。今回は誰でもできる習慣化のコツを1つご紹介します。 例えば、「毎日帰宅したら30分勉強する」ということを習慣化するためには、以下の行動が必要になります。 …

お子さんの学び方、このままでいいの?課題解決学習で未来を拓く
お子さんの学び、もっと伸ばしてみませんか?
「今の勉強の仕方で、本当に大丈夫かな?」と、ふと疑問に思ったことはありませんか? 勉強をしても成果が確認できるのは、テストが返ってきたときや学期末に成績が返ってきたとき。
さらに言えば、テストの点数が上がったからと言っても、それはお子さんの成長とはっきりいっていいのかも疑問に残るのではないでしょうか。 プルートでは、お子さんの長期的な成長を支えながら学力向上が叶えられる教育プログラムを提供しています。 お子さんの学力をどうやって伸ばせるか、どんな学習方法が合っているのか。そんな疑問に答えるために、パーソナル学習教室プルートが提供する「課題解決学習」をご紹介します。
従来の一斉指導に感じる限界
これまでの一般的な授業は、先生が「何を、どう学ぶか」を決め、クラス全員に同じ内容を教えるスタイルでした。もちろん、一度に多くの子どもたちに教えられるという効率的な側面はありますが、その一方で、個々の子どものペースに合わないという問題も。たとえば、理解が早い子どもにとっては退屈で、逆に、学習が苦手な子どもは授業についていけずに戸惑ってしまうことがあります。
課題解決学習とは?—…

大人になっても使える!小学生からのタイムマネジメント術
タイムマネジメントは子どもの内から
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「子どもの可能性を引き出すには? 子どもの成長を支える心理的安全性」
子どもの成長を支える心理的安全性
「子どもが自分らしく伸び伸びと成長できる環境を作るには、どうしたらいいのだろう?」と悩んでいませんか?
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この記事では、そんなお子さんの心を安心させ、本来の力を引き出すために大切な「心理的安全性」についてお話しします。
心理的安全性って何?
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プルートの教室大公開!
プルートで子どもたちが過ごす部屋を公開し…

子どもの非認知能力を伸ばす最適な環境作りのコツ
非認知能力を育てるためには環境の整備が必要不可欠
子どもの成長において、「自分で考えて行動する力」をどのように育てるべきか、悩んだことはありませんか?
この問いに対する答えの一つが、非認知能力を育てる子育て環境の整備です。
この記事では、非認知能力の重要性と、それを育むための具体的な方法について考えていきます。
非認知能力とは?
非認知能力とは、数値化や測定が難しい、人間の内面的な力のことを指します。
自己管理力、共感力、コミュニケーション能力、好奇心、粘り強さ、自制心などが含まれ、これらは、学力やIQのような認知能力とは異なり、目に見えない感情や心の働きに関連しています。
非認知能力は、子どもの将来の成功や幸せに大きく影響すると考えられており、子どもの時期にこれを育成することは、その後の学びや人生全般に大きな影響を与えるとされています。
非認知能力と将来の成功
研究によれば、非認知能力が高い子どもは、認知能力(学力や成績)の向上率も高いことがわかっています。一方で、認知能力の高さが非認知能力の向上に影響しないことも確認されています。
また、非認知能力は将来の成功に直結する可能性が高いという調査結果もあります。例えば、経済協力開発機構(OECD)の調査では、非認知能力が高い人ほど、職業での成功や高い社会的地位を得る可能性が高いことが示されています。さらに、非認知能力が豊かな人は、人間関係が良好で、ストレスに強く、幸福感が高いという特徴もあります。
非認知能力の育成と教育の捉え方転換
従来の教育は、主に認知能力(学力や成績)の向上を目指してきました。子どもたちは学校で知識を学び、その知識を試験で評価されるプロセスを通じて成長してきました。しかし、現代社会では、知識だけでなく、感情や社会的スキルを含む非認知能力がますます重要視されています。
では、非認知能力はどのようにして育まれるのでしょうか?
ここで大切なのは、教育を「身に付けさせる」ものから「発揮させて伸ばす」ものへと捉え方を変えることです。非認知能力は、誰かに教わるのではなく、自分自身で育てていく力です。この視点の転換が、子どもの成長を支える新しい教育の価値観を生み出します。
子どもが自分の力を発揮できる環境作りのコツ
非認知能力を育成するためには、まず子どもが自分の力を発揮できる環境を整えることが重要です。ここでは、その環境づくりのポイントを3つご紹介します。
小さな成功体験を積み重ねる
例えば、コミュニケーション能力について考えてみましょう。これは、他者と関わる中で徐々に向上していくものであり、教えられて身につくものではありません。子どもは、言葉を学ぶ際、周囲の大人の言葉を観察し、自分なりに真似をしながら発声を練習します。赤ちゃんが「あー」と初めて声を発するのは、自ら課題を解決した瞬間です。この小さな成功体験が次の「だー」や「まー」などの発音へと繋がり、さらなる成長を促します。
ただし、子どもが自分の力を伸ばすには限界があります。特に成功体験が少ない幼い子どもでは、課題解決のプロセスをうまく踏めず、挫折してしまうこともあるでしょう。
ここで重要なのは、子どもが自らの力を発揮する場を大人がどのように提供し、どのようにサポートするかです。子どもが「やりたい」「できるようになりたい」と思うことに挑戦する環境を整えることで、非認知能力が自然に伸びていきます。たとえ簡単に成功しない場合でも、試行錯誤の過程には多くの学びがあり、その中で得られる小さな成功体験が、さらなる挑戦への意欲を育てます。
子育ては親子で一緒に取り組む
教育を再評価する際、もう一つ重要な視点があります。それは、教育が「大人から子どもに与える」ものではなく、「大人と子どもで共に創る」ものであるという認識です。
子どもは生まれながらにして大きな力を持っており、成長の過程でその力を自ら伸ばしていきます。親や教育者の役割は、その力を最大限に発揮させる環境を提供し、共に成長を喜び合うことです。
例えば、子どもが新しいことに挑戦しようとするとき、最初は失敗や困難に直面することがあります。そのようなとき、親や教育者が「指導者」としてではなく、「伴走者」として寄り添い、適切なアドバイスをしながら一緒に取り組むことが大切です。
主役は子ども…