大人の関わり方が子どもの未来を変える

磐田市中泉で学童保育型学習塾プルートを運営している塾長の藤田です。

前回の記事では、「静かな学級崩壊」と子どもの無気力について考えました。今回は、子どもたちの「感情」に焦点を当て、保護者や大人がどのように関わるべきかを見ていきます。子どもの感情と向き合うことは、彼らの自己肯定感や成長に大きく影響を与える重要なテーマです。

感情への3つのアプローチ

子どもたちが感情を表に出したとき、大人の関わり方には大きく分けて3つのパターンがあります。

例えば、子どもが泣いているときに「泣かないで」と感情を制御しようとする対応です。このような関わりが続くと、子どもは「感情を表に出してはいけない」と思い込むようになり、次第に自分の気持ちを表現することをやめてしまいます。

子どもが悲しみや怒りを訴えた際に、大人がその感情以上に感情的に反応してしまうケースです。例えば、子どもが友達から意地悪をされたと話したときに、親が過剰に怒りをあらわにすることで、子どもは「自分のせいで親を怒らせてしまった」と感じ、責任を感じることがあります。

子どもの感情に共感し、否定せずに受け止める対応です。子どもの言葉を繰り返して理解を示すことで、彼らは自分の感情が認められたと感じ、安心感を得られます。このような関わりは、子どもの気持ちを落ち着かせ、次の行動を前向きに考える力を育てます。

子どもの感情に向き合う際には、次のポイントを意識しましょう：

感情に「良い」「悪い」という価値判断をせず、ただそのまま受け入れます。

子どもの言葉をそのまま繰り返して共感を伝えます。例えば、「悲しかったね」と言葉にするだけでも安心感を与えます。

子どもが感情を言葉にできないときには、大人が代わりに言葉で表現してあげることが役立ちます。

感情に寄り添うことは、大人にとって時に難しい作業です。しかし、子どもたちの感情を受け止めることで、彼らは自己肯定感を育み、前向きに困難を乗り越える力を得られるようになります。親として、子どもの感情の「受け皿」になることは、未来への投資とも言えるのです。