行動力がやる気を生む~プルートの勉強の仕組み

行動力がやる気を生む

小学校の教員をしていると、4月に入学した1年生から、3月に卒業する6年生まで、子どもたちの成長の過程を間近で見ることができます。
1年生の担任になった春、授業で問いかけると、子どもたちは目を輝かせて「はい!はい!」と元気よく手を挙げます。
授業の後半で、教科書とは別に「スペシャル問題があるよ」とプリントを出すと、「やったー!」と歓声が上がることも珍しくありません。

しかし、同じことを6年生の教室で行うとどうでしょう。
思春期に差しかかり、挙手そのものに心理的なハードルが生まれることもありますが、追加プリントに対しては、苦笑いとともに「えー…」という声が返ってくることが多くなります。

このような変化は、3年生頃から少しずつ見られるようになります。
学習内容は難しくなり、量も増え、勉強を楽しむ余裕には個人差が生まれます。

「やってみたい!」と感じていた勉強が、いつしか「やりたくないもの」に変わってしまうのです。

では、入学当初のあのやる気を取り戻すには、どうすればいいのでしょうか。

 

「やる気があるから勉強する」を疑う

 

この記事を読んでいる皆さんや、身の回りの子どもたちは、やる気をもって勉強に向かっているでしょうか。

有名学習塾のテレビCMでは、「やる気スイッチON」といった表現が使われることがあります。
その影響もあって、「誰か私のやる気スイッチを押してほしい」という言葉を耳にすることもあります。

けれども、人に“やる気スイッチ”は本当に存在するのでしょうか。

クラスで勉強が習慣化している、成績の安定した子どもたちの様子を思い浮かべてみてください。
心に炎を燃やして、常に気合十分で勉強しているでしょうか。

むしろ、静かに淡々と机に向かっている姿が浮かぶのではないでしょうか。
それは、毎晩歯を磨くのと同じです。
特別なやる気を必要とせず、当たり前のこととして続けているのです。

成績が安定している子どもたちは、勉強が生活の中に習慣として組み込まれています。
その継続が少しずつ成果を生み、「できた」という実感が次のやる気につながります

つまり、「やる気があるから勉強する」のではなく、「勉強するからやる気が生まれる」のです。
やる気を待つのではなく、自分から迎えに行く感覚と言えるかもしれません。

プルートでは、学校の宿題に加えて「パーソナル学習」と呼ぶ、自分で自分の学習を組み立てる時間を設けています。
この時間を通して、学習への主体性と習慣化を育てたいと考えています。

ここからは、プルートでの学習時間の具体的な様子を少しだけご紹介したいと思います。

 

やること・考え方を明確にする

プルートでは、3時のおやつと自由時間を過ごした後、パーソナル学習の時間を迎えます。
時間になると、子どもたちは自分で学習ルームに移動し、めあてシートとウォーミングアップ教材を手に取ります。
先生からの声かけはありません。

それまで賑やかに過ごしていた子どもたちが、学習ルームに入った瞬間に切り替わり、自然と学習に向かう姿に、見学に来られた方は驚かれます。
やることが明確だからこそ、子どもたちは迷わず動くことができ、先生はつまずいている子の個別フォローに集中できます。
指示がなくても動ける経験は、「自分でできた!」と自己効力感を高めることにもつながっています。

自己決定を支える環境

パーソナル学習では、やることや流れはある程度決まっていますが、その中身には自由度をもたせています。
「今日は算数にするか、漢字にするか、それとも英語にするか」
算数を選んだ場合も、「どの単元を、どの難易度で学ぶか」を自分で考えます。

ただし、自由は放っておくと放任になりがちです。
自分の成長につながる選択ができるように、その考え方は丁寧にレクチャーします。

学習内容を決める際には、「今学校で習っている内容を、授業中の自分の理解度で考えたとき、復習が必要か、理解度チェックか、予習や応用に挑戦するか」を基準にします。
必要であれば学年をさかのぼって学び直すことも可能です。

どこに戻ればよいのかは、学びの系統表を見ながら先生と一緒に整理します。

何のために、何を、どのように学ぶのか。
作業として勉強するのではなく、考える過程を大切にすることで、その力は勉強以外の場面にも生きていくと考えています。

勉強をゲーム化

せっかく取り組むなら、勉強の時間を少しでも楽しいものにしてほしい。
そんな思いから、プルートのパーソナル学習では、勉強をポイント化しています。

評価するのは「何ができたか」ではなく、「どのように取り組んだか」です。

学習前に立てるめあてについても、

・何をするかが書けていれば1ポイント
・何のために何をするのかまで書けていれば2ポイント

といったように、思考の質を評価します。

よく考えて工夫している取り組みは積極的に紹介し、学びの質を全体で高めていきます
貯めたポイントは、先生おすすめの学習アイテムと交換できます。
少し特別感のある文房具が、勉強への気持ちを後押しします。

 

習慣化がやる気を育てる

やる気が先にあって行動が生まれるのではなく、行動の継続がやる気を育てる
私はそう考えています。

*やることが明確で、自分で動ける環境があること。
*自己決定によって納得感をもって取り組めること。
*前向きな気持ちを生む仕組みがあること。

最初は「なんとなく」や「ご褒美のため」でも構いません。

しぶしぶ取り組みながらも、その結果として検定試験に合格をした子がいます。

合格証を手にしてこれまでの学習を振り返った際に、

「あ、ここまで頑張ってきた成果なんだな」と実感することができます。

自分が行動してきたことの価値は後から付いてきて、その価値が今後のさらなる行動を後押ししてくれるのです。

続ける中で少しずつ知識が増え、「勉強って意外と楽しいかも」と感じられる瞬間が生まれます。
学力だけでなく、学びに向かう姿勢そのものを育てられるよう、これからも学習環境の質を高めていきます。

 

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